擬似幸福

良心の呵責 鎮火


薄暗い部屋のベッドの上
フワフワの毛布に包まって
窓を打つ雨の玉が弾ける様を
一人でただずっと眺めていた

終わらない雨の音に重なる
それは
匂いとか温もりとか感触とか
貴方の鼓動だとか

目を閉じて眠りに落ちる
その瞬間に貴方が笑った気がして
目を開けて気配を探す
雨の音が私を慰めて
また静かに目を閉じた

優しさに満ちた部屋のベッドの上
逞しく暖かい腕に包まれて
窓を叩く雨の玉が広がる様を
二人でただずっと眺めていた

終わらない雨の音に重なる
それは
目覚めても醒めない仮初めの夢

私はこれを
貴方を連れてくる擬似幸福と、呼ぶ

Writing by:とうこ / 2015年10月07日

良心の呵責 鎮火