星のない真っ暗な夜
一人ぼっちで膝を抱え
寂しい寂しいと啜り泣く
闇は吸い込み知らん顔
一人は嫌だと叫びを上げる

ずっと優しい手を待っていた

月が真っ赤に染まる夜
恐怖に爪を噛み千切り
怖い怖いと打ち震える
朱塗りの満月押し迫る
一人は怖いと身体を抱く

ずっと包む抱擁を求めていた

静寂の夜に一人彷徨う
裸足の足は血にまみれ
行く当てはなく歩き続ける
解放される夜明けは遠い
一人は辛いとうずくまる

ずっと幸せな居場所を探していた


「もう一人にさせやしない」


こんなオレをアナタは

宿り木もない孤独に溺れたオレを掬い上げた
息も絶え絶えになったオレを懐に入れ強く抱いた
頭をゆるりと幾度も撫でる手はオレの涙を止めた

ゆっくりとおやすみなさい

孤独に疲れた身体は心地良い子守唄に沈んでいく
啜り泣く夜も恐怖する夜も彷徨う夜も、訪れることはない

もう一人じゃない

存在の解る温もりをくれる手がある
穏やかな安らぎをくれる抱擁がある
幸福を実感させてくれる居場所がある

蔓延る孤独から解放してくれたアナタは唯一無二の人となり
深い眠りに落ちる頃、夜はしらじらと明けていく

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